公益社団法人 日本作曲家協会会報 No.182
オリジナルソング・コンテスト
グランプリ曲決定!

城之内早苗
8月4日(火)、当協会会議室で赤間剛勝、酒井政利、高柳六郎3氏の音楽プロデューサーによる審査で「おちょこ鶴」15作品、「七つ橋渡り」13作品を選び、最終選考はテイチクエンタテインメント制作スタッフにより行われ、みちあゆむ氏作曲の「おちょこ鶴」と南部直登氏作曲の「七つ橋渡り」がグランプリに決定しました。
そしてこの作品は、10月5日(月)「日本作曲家協会音楽祭・2015」(北区 北とぴあ・さくらホール)において披露及び表彰が行われます。
◆グランプリ
演歌部門 「おちょこ鶴」
作詩:内田りま 作曲:みち あゆむ
ポップス部門「七つ橋渡り」
作詩:小宮正人 作曲:南部直登
◆優秀作品賞 「おちょこ鶴」山口正光/藤田たかし/豊岡良光
「七つ橋渡り」棚橋清志/山田恵範/村田誠一
「日本作曲家協会音楽祭・2015」出演歌手決定
10月5日(月)、北区・北とぴあ さくらホールで行われる「日本作曲家協会音楽祭・2015」の出演者が下記のとおりに決定しました。今年度からは、「作曲家協会音楽祭・奨励賞」「作曲家協会音楽祭・3賞」に併せて、目覚ましい活躍で歌謡界をリードする歌手に「作曲家協会音楽祭・特別選奨」を授与し、ステージを飾ってもらうことになりました。
◆日本作曲家協会音楽祭・特別選奨◆

(ユニバーサルミュージック)

(テイチクエンタテインメント)

(日本クラウン)
◆日本作曲家協会音楽祭・奨励賞◆

(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
「ながれ星」
作曲:叶 弦大/作詩:宮川つとむ

(テイチクエンタテインメント)
「ひとりでTANGOは踊れない」
作曲:幸 耕平/作詩:たか たかし

(キングレコード)
「十六夜化粧」
作曲・四方章人/作詩・田久保真見
◆ベストカラオケ賞◆
◆有線大衆賞◆
◆ロングヒット賞◆

川野夏美(日本クラウン)

藤田恵美(ポニーキャニオン)

歌唱:クミコ(日本コロムビア)
名曲を紡ぐ~作曲家の思い


◆ソングコンテストグランプリ曲歌唱◆

作詩・内田 りま
城之内早苗 (テイチクエンタテインメント)
オリジナルソング・コンテスト
☆グランプリ受賞に寄せて☆
みち あゆむ

何かの間違いでは、と耳を疑いました。
歌が好きで、ずっと夢を描きながら、今日まで続けて来て良かったとつくづく思います。詩の持つ温かさ、情景、そして城之内早苗さんの声質、歌う姿をイメージしながら作らせて頂きました。
お世話になっている諸先生方に良い恩返しになると思います。この受賞を糧にこれからも頑張ります。本当にありがとうございました。
選考にあたって
テイチク制作本部 制作グループ長 佐藤 尚

選考の感想といたしましては、今回は詩先だったのですが、その詩が自ずと要求するメロディーのありかたに対して、曲は曲で違う形にまとまろうとしているという傾向の作品が多かったように感じます。その中で詩とメロディーの調和がしっかりしていてかつ、今回は城之内早苗が歌うという前提のもと、曲想自体も吟味して最終決定に至った次第です。
今回選ばれなかった作品の中には、歌い手を考えなくてよい状況であれば、着想の独自性に優れたクオリティーの高い作品も何曲かあり、会員の方々の力量の高さを改めて認識させていただきました。このようなコンテストを今後も良い形で継続していただいて、音楽業界の原動力である作品の創作能力が高まっていくことを期待しております。
音楽プロデューサー 赤間剛勝
対照的な2篇の詩に、多才な作品が集まりました。「おちょこ鶴」は、奇抜なタイトル、表現力の高い作風に、当然のようにほのぼの歌謡が多くなりました。「七つ橋渡り」は、抒情歌謡、フォーク歌謡というとらえ方になりがちですが、ボサ・ノバなどのリズムにのせた独創的な作品もありました。
作者の熱い思いが、どれだけ聞く側に伝えることが出来るかとか、歌手が歌唱力を存分に発揮できる作品なのか…とか、チャレンジ精神旺盛な応募作品を更に期待をしております。
音楽プロデューサー 酒井政利
詩を書く、曲を付けるというクリエイティブな世界は、無限に面白い作業だと思う。詩・曲双方に交流(コラボ)が大切なのはもちろんだが、そこに歌手の個性をどう際立たせるかが重要ポイントになる。
詩・曲・歌手というパズルのピースを埋めるだけでは凡打で敗退しかねない。ベストマッチであれミスマッチであれ、心を射る配分配合がある。
群れるが如くいる歌手の中で唯一の存在にするには、このスクランブル合戦がヒット戦線に繋がっていく。
音楽プロデューサー 高柳六郎
本年も沢山の応募作品を試聴させて戴きましたが、我々選定する側にも大変苦労がありました。何故ならば、特に演歌部門課題詩の「おちょこ鶴」に関してでありますが、詩の持つ全体イメージが付曲に当たって絞り切れていただろうか……と少々感じました。
即ち、主にマイナー楽曲での作品が大勢を占めていた様に思え、例えばメジャー作品で明るく、リズミカルな作品、いわゆる軽快さのある弾む感の作品での創意発想が欲しかった様にも思えました。
ではありますが、楽曲を創る方々のご苦労が深く理解出来、結果としては素晴らしい作品を選ばせてもらったと考えます。
(50音順・敬称略)
ソングライターコンテスト
「歌作りの原点を」

このたび以前からある作曲家協会「ソングコンテスト」と作詩家協会「50周年記念大賞」のコラボ企画「ソングライターコンテスト」として10月5日、作曲家協会音楽祭にて発表、歌唱は城之内早苗さんです。「おちょこ鶴」「七つ橋渡り」の2曲は素晴らしい出来映えで11月18日、テイチクエンタテインメントからリリースされます。やっと歌作りの原点をみつけられた! と思っています。

ソングコンテスト・グランプリ曲の レコーディング風景
8月28日 市ヶ谷 サウンドイン・スタジオにて


